眠ノ記

寝言と黒歴史を丁寧に磨いてお出しします

8ヶ月ぶりの正社員初日を淡々と愚痴る

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前日の夜

ほぼ空っぽのカバンを何度も確かめる。軽い。でも心は重い。いくら経験しても、新しい職場の初日は嫌なものだ。セキュリティのかかった分厚いドアをくぐったら、あの日丁重だった面接官が高圧タメ語上司に変わるんだろう?  

思いつくかぎりの嫌な想像を抱いて、僕は布団に潜り込んだ。

 

 

当日の朝

いよいよ十数年ぶりのスーツだ。しかも、初日だからとクソ暑いのにジャケットとネクタイをON。あたしにほんじんだから、ちょっとでもリスクを恐れるの。

前回の記事で「クールビズを考えた人はノーベル賞」と書いたけど、スーツを考えた輩は島流しに処す。せいぜいスリーピースでサメでも突いてろ。

 

出発〜最寄駅

蒸し&暑い。地球が炊飯器で、自分自身が握りたてのおにぎりの具。そんな感じ。

スーツに着られているのが自分でもわかる。革靴とカカトが、さっそくケンカを始めているのにも。こんなことなら、嫁からアンパンマンの絆創膏をもらっとけばよかった。僕が怪我した時、なぜかいつも持ってるんだよな。

 

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知らない街へ

電車に乗り込むとあー涼しい。電車を降りるとまー暑い。ファミマで涼しい。出て暑い。水飲んで涼しい。いったいなんなんだ。これだけ熱して冷やしてを繰り返されると、わしゃ日本刀か!と叫びたくなる。トガりにトガった気持ちで、就労先に向かってひたすら歩く。

それにしてもすごくオフィス街だ。腹の出た大人たちと、歩きスマホ の子ども風大人が行き交う。

 

会社に到着

受付の電話で直属の上司を呼び出すと、満面の笑みで迎えてくれた。ひとまず安心。なにしろ内定も何もかもすべて口約束だったから、セールスの方?とでもとぼけられたら、なんとも言い返す術がない。

タテヨコはあるけど背の低い3階建てビルの3F、だだっ広いワンフロアの端っこ。おせちでいうと煮豆とか膾とか入ってるとこが僕の席。

 

午前の部

経験上、研修は「この資料適当に見といて」で数時間が過ぎるゆとり教育タイプと、分刻みで進む詰め込み教育タイプがある。今回は後者。まるでおせちみたいにギッチギチだ。

1秒でも怪訝そうな顔をしたら「質問があれば気軽に聞いてね?」を詰め込んでくる。その時点で気軽じゃないのでは?と質問したい。

 

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ランチ

親睦を深めるために、同じ部署の人たちとイタリアンへ。昔、会社にいた人の結婚式の話が続く。知らない人の友達や、知らない人の思い出、知らない人たちの写真で盛り上がる。こんなについていけない話も珍しい。

ハー、へー、とハ行だけて会話に加わるたび、僕の心が閉じていく。何も味がしない。ノンボーノ。

 

午後の部へ

えっ!メール振り分け設定できるんですか?などと誉め殺しを食らいながらアカウントを整えていく。テクを披露していいのか、ウブを気取るか、さじ加減が難しい。

また、この会社ではありとあらゆるものをツール化しているらしく、隣や前にいる人から「会議行ってきまーす!」とチャットが届くことがある。在宅社員にも伝えるためらしいけど、直接見ると無表情でなんか怖い。

 

挨拶回り

PC作業がひと段落ついたころ、各部署に挨拶回りをすることになった。ここから「よろしくお願いします」を232回くらい連呼することに。

なにしろ僕がAで、周りがBCDEFとすると、A→B、B→A、A→C、C→Aと延々往復するのだから。なんとか部署ごとにA(BCDEF)とできないものかと、僕は生まれて初めて数学にすがった。

 

そして終業へ

あとは業務についての研修や、法律の勉強。ほとんどがそうなんだけど、わざわざパワポで文字ばかりの資料をつくって一言一句読むことになんの意味があるんだろう。だったら一人にして!頬杖ついて読むから。

資料適当に見とけ型のゆとり教育が恋しくなる。もっと余白を持たせて。で、もっと僕の自主性を信じて。大きな愛でもてなして

 

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総括

就労初日名物、頭が鉛のように重い。

同僚は優しいしやる気いっぱい、会社の取り組みも前向きだ。でも僕みたいな人間は、こういう無駄のない優等生的な導入に、希望より憂鬱を感じてしまう。なんというか、会社に属したら一切の遊び心が削がれますよと告げられたような。

僕がおかしいのか、日本がおかしいのかはまだわからないけど。帰り道、地球に寝そべるホームレスがちょっとだけ羨ましくなった。

 

 

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帰ったら、嫁が就職祝いにパジャマ用のTシャツをくれた。分かってるなあ、コレだよコレ!仕方ないから働くよ!

 

まだホームレスにはなれそうもありません。

家で寝ます。