眠ノ記

寝言と黒歴史を丁寧に磨いてお出しします

グラビアアイドルに花束を

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最近、
「グラビアページが少年誌に必要なのか?」
なんて議題がもち上がったそうですね。

男の立場からすると寂しい話題ではありますが、僕はこれを潔癖だとか、行き過ぎたフェミニズムだとは思いません。時代の流れでしょう。そこに、水着になる必然性が見えにくくなっているということ。

あと、もう少し違う角度からいうと、おしゃれで美しいんだけど、あんまり楽しそうに見えないんですよ。今のグラビア。専門家が主体性をもってやっている感じがしない。だから見てる側が心配になるんだと思います。
…まあ歴史があってこうなっているんで、ちょっとさかのぼって語ってみましょうか。

 




下世話な話。以前は明らかにグラビアが必要だったんですよ。
たとえばテレビで清純派アイドルのフリフリ衣装から太ももがのぞいたとします。たとえムラムラしても、そのまま人力VRで最後までイケるのはよっぽどの思春期爆発ボーイじゃないと難しい。ならばどうするか。そう、そこでグラビアです。
特に昔はネットもなかったし、R-18を取り締まる法律が今よりずっと機能していた(※)。だからグラビアや、ソフトエロ番組といった繋ぎが必要だったわけです。

野球なら先発と抑えのあいだ、いわゆる中継ぎですね。
中継ぎが、「私中継ぎです」という顔で生き生きと投げてました。

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※昔はビデオがマジで貴重でしたからね。男兄弟がいるか、父親から盗む猛者を待たないと入手できず、レンタル状況は超レッドオーシャン。無修正なんて都市伝説で、たとえ手に入ってもこすりこすられで画質4ピクセルくらいでしたよ。これ万華鏡なんじゃないか?ってくらい。(だけに)

 

そんな中継ぎ、もといグラビアですが、最初のうちは人材がかなり限られていました。僕の世代だとA定食(肉)が雛形あきこで、B定食(魚)が鈴木紗理奈。「今日はどっちにしようかな?」くらいのメニューの少なさ。むちゃくちゃ飛び抜けたルックスでもないのに国民的番組のレギュラーになったのは、いわゆる先行者利益が大きいでしょう。

www.oricon.co.jp

 

グラビアにおける雛形と鈴木の台頭は、野球でいう松井と鈴木レベルの衝撃をもたらします。優香、広末涼子安西ひろこなど、いろんなキャラクターが誌面を飾るようになりました。そうして近代野球の道が拓けるとともに、投手の継投をめぐる物語は様々な分岐を生み出します。

先発をソフト、抑えをハードとすると‥‥

◎抑え→先発(飯島愛ルート)
◎中継ぎいっちょ噛み→先発(ミスマガジンルート)
◎先発・中継ぎ→抑え(MUTEKIルート)

この激動の中ですら、中継ぎだけはグラビアアイドルの占有領域であり続けました。まあ、ギャラが安くて参入メリットが薄かったとかもあるんでしょうけど…。たとえ写真集やビデオが売れても、億を稼いだり、社会現象になるようなことはありません。グラビアはグラビアであるままに風化して、時代とともに価値をすり減らしていきます。


そして、いまや立派なアイドルの宣伝媒体になりました。アイドルが量産され希少価値が下がったことで水着進出するケースが増え、逆にグラビアに求められるビジュアル・集客力のハードルが高くなった。なんといってもアイドルは既存のファン数が違いますからね。飲み込まれたのは当然の流れでしょう。

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僕たちの吉木りさが、あなたの原幹恵が、そして俺の中村静香がぽっと出の小娘たちに負けているとはとても思えませんが、才能豊かな彼女たちですら、テレビではつけ合わせ程度の露出で20代を終えました。


もとはといえばその少し前の時代に、安田美沙子山本梓あたりが「普通っぽいグラドル」の流れをつくったといえますけどね。グラビアっぽくないグラビアアイドルはアイドルに飲み込まれ、場所を失っていったと。
さらにさらにもう一時代をさかのぼれば、小池、井上、熊田、根元、MEGUMIあたりがどうにも脂っこすぎた。あの時代、ドラクエで言ったらみんな戦士ですからね。世の中には反動と、皮肉な運命があるものです。
 


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アイドルファンからすれば、好きな子が先発でも中継ぎでも見られるこの時代はそりゃあ嬉しいもんでしょう。そこを否定したり、くさすつもりはありません。白石、生田、確かに化け物だ。

ただ、少年誌と無縁の層からすると、水着の専門家じゃないアイドルが脱ぎ続けることに一種の生々しさを感じたのかもしれません。そんなのぁアンアンでやれと。

これが居酒屋の壁に、真っ黒に日焼けした藤原紀香がジョッキもってポーズとってても、「なぜここに水着の女性が!?」とかそんなならないと思うんですよ。専門家然としてて必然性を感じるから。でなければ、ファッションショーでモデルの乳首が透けるのなんて真っ先に弾圧されるはずです。それくらい、エロの正当化に必然性は大事。

 

 

…さて、次は話を現実から未来に向けてみましょうか。
1人の中継ぎレジェンドとして、川村ゆきえの名前を挙げてみます。

川村ゆきえ Bitter Sweet【image.tvデジタル写真集】

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彼女は確かに、人間をあらゆる角度から映し出すテレビだと弱いかもしれない。手足が長くてすらっとしたタイプでもないし、喋りもうまくない。ただグラビアのカメラワークや二次元といった、世界観のある場所での存在感は抜群です。僕なんて自分のほうが全然年上なのに、姐さんだと思って崇めてますから。
あれだけの功労者が、主だった場所で評価されないというのはすごく寂しいですね。


アイドルはレコード大賞をはじめ、演技、ファッションなどいろんな部門でチャンスがある。AVにはスカパーアダルト大賞や東スポ関連の賞がある。でもグラビアは…実質、将来女優になるための登竜門でしかありません。あげく、あの仕事は嫌だったとか言われる始末。

倉科カナってすげーな!日本人の中継ぎでもこんなピッチャーいるんだ!と思ったら、あっというまに先発でぬるいピッチングを始めました。僕たちが見たいのは100マイルだ。誰もなしえない二刀流なんだ。夢の持ち逃げはもう、やめてくれ。

僕らの青春を支えたグラビアアイドルの未来をいま、憂いています。

 

中島史恵 ?fumie51 [DVD]

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中島史恵なんて見てくださいよ。1994年結成のシェイプアップガールズですよ。葉加瀬太郎とタメですよ?

それが『中島史恵/49ヨンキュー (ハート) ~natural~ 』『中島史恵 50~fifty love』『中島史恵 fumie51 』って年齢押しでどんどんDVD出してるんですよ。彼女こそ正真正銘の姐さんです。こんなの、野球なら山本昌じゃないですか!(中継ぎじゃなくてややこしいけど)


喋らなくてもいい。テレビに出なくてもいい。ただ、きっちりデザインされた中で撮られたら右に出るものはいない。そういう人たちが活躍する場所を奪うなんて、どうかしてると思います。

佐野ひなこほどの逸材も、下手に先発を目指せば一発で炎上しました。やっぱり餅は餅屋。アメリカのプレイメイトじゃないですけど、どうにかして権威をつくっていくべきではないでしょうか。何年も何年も三流週刊誌の片隅で焦らすだけ。そんな卑屈な文化を脱却して、堂々と脱いでやるくらいの勢いが欲しいですね。

1回脱いだって2回脱いだって価値が落ちない。そんな気概があるやつはいないのか!!


…つい熱くなってしまいましたが、とにかく。
いつの日かグラビアのプライドが花咲かせる日を、僕は待ち望んでいます。