眠ノ記

ーネムノキー

さらば青春!社会人デビュー前夜「研修合宿」を振り返る

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最初に入った会社は、いま覚えばなかなかパンチがきいてました。社長はたまにお付きを連れて会社に現れては、マオカラーを身にまとい、ゆったりと手を振る感じの人。まるでどこかのボスのようです。今回はそんな会社で味わった研修の模様を振り返ります。

 

 

 

場所は関西の山奥

男女総勢約50名。人里離れたロッジみたいなところで寝泊まりするという、バトルロワイヤル+かまいたちの夜みたいな生活がスタートです。
毎朝用意されたバスに乗って街中へ移動して、でっかい自社ビルへと移送される毎日。大事にされてるといえばされているし、逃げ出さないように管理されているようでもありました。

僕を含め喫煙組はたった6人、約1か月ほどの研修期間を韓国映画さながらの半地下部屋で過ごすことになりました。


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エレベーターは禁止

本社に入ると、ヤクザの事務所と見まごう大きな額がお出迎え。製造系の会社で、併設された工場から流れてきたと思われる構成員たちが「うぃっす」みたいに声をかけてきました。まあ小指くらい無い人もいたでしょう。製造系ですから。

で、研修会場は10階くらいにあったのですが、当然男子が文明の機器など使わせてもらえるわけがありません。部屋ばきでぺたぺたと非常階段をのぼります。初日こそ息が切れて退職を決意しましたが、毎日の喫煙(喫煙所は外にある)ですっかり足腰が鍛えられていきました。

水曜日のダウンタウンでも「愛煙家 喫煙所までの道のりがどんなに困難でも向かっちゃう説」ってありましたが、喫煙者ってホントどんな苦難も乗り越えちゃいますから。

 

朝礼はシャウト

「ひとーつ!」
的なのを屋上(テポドン撃つとこ)に並んで叫びました。きっと、みなさんも同じことやりましたよね?

数日たって喉が枯れ始めると、自分でもなぜこんな会社に入ったのか痛烈な後悔に襲われます。バンドでも潰したことないのに…。いまならソッコーやめるところですが、最初の会社だし、同期がいいヤツばっかりだったので耐えなきゃと思ってしまいました。軍隊ってこんな感じなんでしょう。

また、ブラックはやり口が絶妙なんですよ。髪の毛掴んだりはするけど顔面は殴らないっていう。

 

癒しは同期

出会いには恵まれました。僕は浪人してた分年長者だったんですが、「〇〇さんいろいろ知ってますね!」みたいに持ち上げる反面、平気でプロレス技をかけてくれる可愛い年下ばかりで。復習で問題出し合ったり、バスケしたり、夜のお店行ったりと楽しみはつきませんでした。

なかでもTくんという子は趣味があって、お笑い好き・音楽好きで意気投合。ふたりともロックな自分を気取りたいんだけど、つい朝早く起きてマクドナルドで書きものしちゃうところとか、いろいろ似ていました(目が合って苦笑い)。
のちにバンド組んだりもしましたね。


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余興で歌う

社長はマオカラー着てるだけあって出し物が大好き。研修の最後にはホテルで盛大に打ち上げが行われ、新入社員たちは芸を披露することになりました。

幸か不幸か、僕はT君と同じ班に。普通に組体操でもしとけばいいのに、お互いの変なプライドが炸裂してしまい、前衛芸術みたいなシュールなコントが出来上がってしまいました。僕の役は舞台中央でパントマイムをしながらひたすら平井堅のバラードを歌うというもの。客は数百人いましたが、逆に多すぎて何ともなかったです。

ライブ後、何を思ったか同部屋の男子たちは「抱いてくれ」と迫ってきました。特に名古屋支店に配属が決まったガキ大将からは熱烈キスをプレゼント。

 

カッポー誕生

人間、閉鎖された環境に押し込まれるといろいろあるもので。自然と男女で飲んだりもし、のちに3組くらいカップルが誕生したらしいです。

僕も恋愛感情こそないものの、打ち上げ後の立食パーティーでは、気の合う黒ギャルに声をかけて楽しく喋りました。研修後期に肌が荒れはじめ、陰で男子から”アーモンドクラッシュポキ子”とあだ名をつけられた子です。

ポ「ジャンケンで負けた方がケーキ持ってくることにしない?」
俺「分かった。あ、俺の負けだ」
ポ「はいじゃあおねがーい」
~3分後~
俺「…どうせだから珈琲も持ってきたわ」
ポ「お、あんた人に興味なさそうなのに気使うんだ」


みたいな会話のあと、珈琲で乾杯。
挨拶回りにきた総書記に慌ててお酌をした後、カップを置いてふとつぶやいたポキ子の一言が忘れられません。
「あたし、たったいま社会に出た感じした」
彼女なりに社会に出るストレスをため込んでいたのかもしれません。

 

最終日にちょっとしたハプニング

最終日はやっとシャバに戻れる喜びから、思わず首跳ね起き↑↑↑で飛び起きてしてしまいました。

…が!

勢いをつけすぎたせいでベッドの長さが足りず、前転して扉に突っ込み、目の前にある扉に手をついたらそれも開いていたというとんでもない状況に!

f:id:nemuhiko:20190711214655j:image手洗い場にいた誰もが2度見するような大ハプニング。
その場にい居合わせたポキ子からは、
「そんなに早く動けたの!?」
と謎の一言をいただきました。


その後、荷物をまとめ、いよいよ同期ともお別れの時。西日本の支社に勤務が決まっていた子たちとはハグして別れました。元気でやれよ。何とか生き残れよ。工場で指飛ばすなよ!


*** 
以上、社会人デビュー前夜のお話でした。
遅刻したり居眠りしたり学生気分全開でしたが、ドライな男子校で中学高校を過ごした僕にとって、はじめて「公立の共学感」のある1か月の青春だったのかもしれません。

晴れて会社に配属されてからは半沢直樹バリにいびられることになるのですが、それはまた別のお話。


ちなみにポキ子は下の記事で紹介したヒロインです。
したがって、いまは国交断絶中。